映画感想五回目。
7/1に観賞してきました。
天候が悪かった所もあると思いますが、
スクリーンのある部屋に入った時は自分を含めて二人、出る時は六人ぐらいでした。
そもそも何故見に行こうと思ったのか
初めて知ったのは「アニメージュのコラム」です。
平尾監督と荒木監督の二人が連載しているコラムですね。
一年前ぐらいから右下にポンポさん制作中なる表記があって、当時はただ映画好きの人を描いた作品なのかなと思って、全く見に行く気はなかったんですが、制作サイドの話だという事がわかったので「SHIROBAKO」的な話かなーと思って見に行く事にしました。
簡単なあらすじ
映画プロデューサーのポンポさんから、映画監督に抜擢されたジーン君が、
映画完成までを目指すストーリー。
多分主人公がジーン君で ポンポさんは主役ではなかったように思います。ジーン君のイラストを見る限り日本人かと思ってたんですが、名前からして日本人ではないみたいです。
作品のテーマ
何かを得る為には何かを犠牲にしなければならない……というのが、作品のテーマになっていました。それと頑張っている人を応援する人向けの映画です。
SHIROBAKOみたいにクリエーターのリアルを描いているのではなく、
この1テーマに主軸を置いた作品でした。
良かった点
特質として良かったのは、やはり作画ですね。実写で撮って絵に起こしたと思わるシーンがあり(泥の投げ合いとか)、かなり気合を入れて作ったんだなと思いました。
色彩もカラフルで目が眼福でした。プールの下からの独特な視点もあり、アングルにも思考を凝らしていたと思います。
シナリオの流れは起承転結がしっかりとしていて、続編を匂わせるような描写も無く、
スッキリと〆てくれたあたりがとても良かったと思います。
全体的にキャラクターが生き生きとしているので、
元気をもらえる作品に仕上がっていたと思います。
悪かった点
この辺りは賛否が分かれると思うのですが、
オリジナルキャラのアラン君の会議の1シーンです。
この会議のシーンは、ジーン君が映画のクオリティ向上の為に納期を遅らせた結果、出資を得られなくなったという事で、アラン君が幹部クラスの上司を会議で説得するといった流れで発生します。それでアラン君が何をしたかというと、上司に無断で会議の様子をネット中継したんですよね。流石にこれはコンプライアンス的にないかな……と。仮にやるにしても会社が不正を働いていた……とかならまだ許されると思うんですが、出資を得る為にやっていい事ではないと思う。コードギアスのルルーシュみたいなダークヒーローがやるならまだしもって感じです。アニメ内ではいい感じに描かれていますが、やっている事はバイトテ〇ならぬ社員テ〇なので、普通にやったら会社を首になるどころか損害賠償を請求されます。
それとこの作品は悪い人がほぼいません。いるとしても上記のアラン君の上司ぐらいですが、その上司達も最終的にはアラン君を認めるので、いないといっても過言ではありません。ポケモン映画よりも悪役がいません。悪役がいないというのは、原作のコンセプトらしいので、そこを否定してしまうと元もこうもないのですが、何かを得る為には何かを犠牲にしなければならない ……というテーマを伝えたい一方で、人間関係の悩みを排除してしまっているので、いまいちテーマが伝わりにくい部分もあったように思いました。仕事をやめたいとか、辛いと思う時は、仕事の内容よりも人間関係だったりするし、ジーン君自身は編集の仕事は好きでやっているので、そこまで悲壮感はなかったです。
付け加えると、主人公に対して障害もあまりない上に、出資の件も自分でまいた種なので、少し自業自得感があるなーと思いながら見てました。
後細かい所を言うと、役者の演技の凄さをエフェクトで済ましている点。ここは本当の役者の演技の凄さをスクリーンで見たかったです。
この映画をおススメする人
これから夢を追う人。映画監督。元気になりたい人。ギスギスが苦手な人。
おススメしない人
制作現場のリアルを知りたい人。人間関係に恵まれて無い人。
まとめ
シナリオ
★★★☆☆
作画
★★★★☆
キャラクター
★★★☆☆
音楽
★★★☆☆
総合
★★★☆☆
星5段階評価で星3です。
作画は文句なしに良。シナリオはコンセプトを理解した上でみる分にはいいと思います。
テーマは共感出来るんですが、主人公が人間関係に恵まれすぎているので、その辺りが共感しきれなかった部分でした。あんなに良い人達ばかりじゃないよねって。多分十年前ぐらいに見たら純粋に感動出来たかもしれないけど、大人の汚い部分を知る年齢になると、良い人達ばかりの作品や最終的に全て上手くいく作品が合わなくなってくるのかなと思いました。最近は進撃の巨人のエレンに共感するタイプなので、自分との相性が悪かったです。実際の所、映画大好きポンポさんを完成させる為に平尾監督がした苦労はもっと凄かったんじゃないのかなと思うので、そっちのリアルが見たかったなというのが本音です。
※特典がなく適当な画像が無かったので、ポンタ君を使用しました。
映画とトップ画像は一切関係ありません。
ここまでお読み頂き、ありがとうございました。